ここでは出前館とウーバーイーツ配達員の違いを比較しつつ、どちらが稼げるのかを解説しています。出前館とウーバーイーツはどちらも国内最大手のフードデリバリーサービスです。専用のアプリを利用した配達管理や自転車などの車両を利用する点など、両者には共通点が多くあります。一方、完全に同じサービスというわけではなく報酬の仕組みや配達の自由度などには違いがあります。どうせなら稼ぎやすい方で働きたいと考えているなら、是非最後まで確認してください。
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目次
出前館とウーバーイーツは報酬の仕組みが異なる
出前館とウーバーイーツは、どちらも業務委託契約を締結して個人事業主の配達員になることができます。
- 雇用形態:個人事業主(業務委託契約)
- 年齢:18歳以上(出前館は高校生不可)
- 服装:自由(出前館はキャップ指定あり)
- 配達車両:自転車、バイク、軽貨物自動車
- 働く時間:自由
- 配達件数:上限なし
- 対応エリア:47都道府県
多少の違いはありますが、上記のように登録できる年齢や配達車両など多くの共通点があります。働く時間を自由に選べ、配達件数に上限がないことも両者のデメリットだといえます。ただし、報酬は出前館が基本固定となっているのに対してウーバーイーツは出来高制という大きな違いがあります。
出前館の基本報酬はエリアや距離によって変動する仕組み
出前館ではエリアごとに基本報酬を公開しています。基本報酬は1都3県が600円(税込)、沖縄県とその他都道府県で550円(税込)です。さらに1キロメートル以上の配達では距離別委託料が適用されるため、最大で1件あたり870円(税込)の報酬を獲得することが可能です。短距離オーダーであれば1件あたり20分程度での配達も可能なので、距離に関わらず高額報酬を狙いやすいのが魅力だといえます。
| 東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県 | 沖縄県・その他都道府県 | ||
| 基本報酬 | 600円 | 550円 | |
| 距離別委託料 | 1キロメートル未満 | – | – |
| 1キロメートル以上～ 2キロメートル未満 | 60円加算 | 50円加算 | |
| 2キロメートル以上～ 3キロメートル未満 | 150円加算 | 120円加算 | |
| 3キロメートル以上 | 270円加算 | 220円加算 | |
ウーバーイーツの報酬はリクエストを受けるまでわからない
出前館とは違い、ウーバーイーツは1配達あたりの報酬を公表していません。ウーバーイーツの報酬は下記の計算で算出されます。
報酬のベースとなる配送料は、基本金額と配達調整金額の合計で最低でも300円(税込)となるように調整されます。さらに追加報酬となるブーストやピーク料金を加えた金額が、最終的な報酬として配達リクエストを受けた際にアプリ上に表示されます。最低金額は出前館よりも低く、実際に配達リクエストを受けるまで報酬が分からないなど不透明な仕組みとなっているのがデメリットです。ただし、ブーストとピーク料を効率よく活用することで安定して高額報酬を獲得することも可能です。
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出前館とウーバーイーツどちらもインセンティブ報酬が提供されている
出前館とウーバーイーツには、基本となる報酬以外にインセンティブ報酬が提供されています。
- 出前館:ブースト
- ウーバーイーツ:ブースト、ピーク料金、チップ、クエスト
出前館は基本報酬が高い反面、インセンティブ報酬は1種類だけと控えめです。一方のウーバーイーツはブーストやピーク料金を含め数種類のインセンティブ報酬を提供しています。インセンティブ報酬は出前館とウーバーイーツいずれもエリアや時間によって異なりますが、アプリなどを利用して事前に確認することが可能です。インセンティブ報酬を積極的に狙うことで、安定した高額報酬を獲得できるようになるはずです。
出前館の追加報酬は少ないが基本報酬3.0倍も可能
出前館のブーストは基本となる報酬を特定の倍率で増加させる仕組みです。倍率はエリアや時間帯によって異なりますが、1.1倍から最大3.0倍まで基本報酬を倍増させることができます。オーダーが取りにくい場合や距離別委託料が見込めなくても、ブーストを活用することで安定した報酬を獲得できるはずです。
ブーストは配達員応募時に登録したメールアドレスや、ドライバーアプリの「ブースト情報」からも事前に確認できます。ピークタイムや土日など配達員の需要に比例してブーストの倍率が高くなる傾向があるため、意識して確認するとよいでしょう。なお、出前館ではエリア限定で基本報酬を増額するキャンペーンも提供しています。新規登録者限定となりますが、配達員に応募する前に公式ホームページから対象地域を確認しておきましょう。
ウーバーイーツはインセンティブが充実している
出前館と比較すると、ウーバーイーツのインセンティブ報酬は充実しています。
- ブースト:配送料の基本料金を一定の倍率で倍増
- ピーク料金:配達ごとに追加報酬が発生
- チップ:注文者の任意で送られる
- クエスト:配達件数に応じた追加報酬
基本となるブーストとピーク料金は、ウーバーイーツの報酬を安定させるために重要となるものです。注文の多い時間帯やエリアで発生するブーストは、配送料の基本料金を1.1倍や1.4倍など特定の倍率で倍増させます。また、同じく配達員の需要が高まる際に発生するピーク料金は配達ごとに税込100円~400円程度の追加報酬が発生します。ブーストとピーク料金はいずれもアプリ上で確認することができるため、意識的に活用することが可能です。また、注文者が任意で送られるチップや配達回数に応じた追加報酬が発生するクエストなどのインセンティブもあります。
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配達員専用アプリの仕組みも獲得報酬に影響する
出前館とウーバーイーツいずれも、スマートフォンの専用アプリを利用して1人で配達をおこないます。サービスエリア内での専用アプリの起動が始業開始となるので、好きな時間に自由に働けるのがメリットです。飲食店からの配達リクエストの受注や注文者への連絡、マップの確認など専用アプリは配達に欠かせないものとなっています。
ただし、出前館とウーバーイーツの専用アプリは配達リクエストの受注方式に大きな違いがあります。専用アプリの仕組みは働き方だけでなく、最終的な獲得報酬にも影響する可能性があるでしょう。
出前館のドライバーアプリは実質的な早押し式
2022年8月以降、出前館のドライバーアプリは大幅な仕様変更がおこなわれています。登録エリア以外でも制限なく配達できるようになったことなど変更された点は多くありますが、特に注目したいのは配達員に個別に配達リクエストが届く自動差配システムの導入です。
変更前の旧アプリでは、業務委託配達員は受注一覧画面から早押し式で案件を獲得する仕組みとなっていました。受注一覧画面は登録拠点の配達員全員が確認できるため、希望の配達リクエストが受けにくいというデメリットがあったようです。一方、自動差配システムでは配達員の位置から適切な案件が割り振られるようになっており、旧アプリより配達リクエストを受けやすくなっています。条件にマッチした配達員複数人に案件が送られるため実質的には早押し式となっていますが、配達リクエストがまったく取れないということは少なくなっているようです。
ウーバーイーツは配達リクエストを受けやすい
ウーバーイーツの専用アプリ「Uber Driver」は日本でのサービス開始より完全な自動差配システムとなっています。ウーバーイーツのシステムが配達員の位置や飲食店・注文者までの距離を分析し、案件を自動的に割り振るのが特徴です。出前館のような早押し式は導入されておらず、30秒以内であれば確実に配達リクエストを受けることができます。飲食店が多いエリアで待機していれば、高確率で配達リクエストを受けられるのが魅力です。
また、専用アプリはブーストやピーク料金の表示などさまざまな機能が実装されていますが、初めて利用する方でも直感的に操作できる洗練されたものとなっています。働きやすさやアプリの使いやすさなどは、フードデリバリーサービス最大手であるウーバーイーツに分があるのではないでしょうか。
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出前館とウーバーイーツはエリアや配達の自由度でも違いがある
出前館とウーバーイーツはいずれも47都道府県でサービスエリアを展開しているため、居住地域を問わず配達員に登録することが可能です。ただし、地方や山間部などはサービスエリア対象外となっていることも多く、都道府県によっては配達員に登録しても働けない可能性があります。
- 出前館:2022年9月に47都道府県対応
- ウーバーイーツ:2021年9月に47都道府県対応
どちらかといえば、47都道府県への対応が早かったウーバーイーツの方がサービスエリアは広くなっています。また、出前館とウーバーイーツではエリアだけでなく配達する距離にも大きな違いがあります。
出前館は拠点を中心とした短距離配送が中心
出前館では拠点を中心とした4キロメートル以内の短距離配送が中心となります。2022年8月からはドライバーアプリの仕様変更にともない、最初に登録した拠点以外でも自由に配達することが可能となっています。ただし、拠点を中心としたエリア内にいる配達員に配達リクエストが届くシステムは変更されていません。
出前館では全国のサービスエリアに300近い拠点を展開しています。サービスエリア内を細かく分けるように拠点が展開されているため、1件あたりの配達距離を短くすることが可能となっているのです。短い距離を中心として配達するため、配達リクエストを受けることができれば短時間でも高額報酬を狙うことができるでしょう。
ウーバーイーツは出前館より配達距離が長い
出前館とは違い、ウーバーイーツは都市別に配達エリアを登録します。配達エリアに制限はなく、最初に登録したエリア以外でも自由に配達をおこなうことが可能です。ウーバーイーツは飲食店や注文者との距離で最適な配達員に案件を振り分けているため、出前館のような拠点中心の配達ではありません。
一方で、都市別の登録となるためか配達距離は出前館よりも長くなる傾向があるようです。エリアや距離によっても異なりますが、最長では6キロメートル~8キロメートルの配達となることもあります。配達距離が長いとその分報酬も増額されますが、時間がかかり過ぎるなど効率が悪くなることもあるでしょう。専用アプリで配達リクエストを受けた際は配達完了までの時間も表示されるため、距離が長い場合などは拒否も選択肢に入れるとよいでしょう。
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出前館とウーバーイーツはどちらも高額な報酬を獲得可能
出前館は基本報酬が高く、原則4キロメートル以内の短距離配達が中心となります。ドライバーアプリは独特の仕様となっていますが、配達リクエストさえ受けられれば確実に稼げるのではないでしょうか。一方のウーバーイーツは報酬が公表されておらず、配達によっては最低金額の300円(税込)となることもあるようです。ただしインセンティブは豊富なので、配達リクエストの多いエリアなら出前館よりも稼ぎやすいでしょう。いずれにしても、配達エリアの状況次第で高額な報酬を獲得することができるはずです。
| 出前館 | ウーバーイーツ | |
| 基本報酬 | 基本報酬+距離別委託料 | 配送料 (基本料金+配達調整金額) |
| インセンティブ | ・ブースト | ・ブースト ・ピーク料金 ・チップ ・クエスト |
| 配達リクエストの受注 | 自動差配(一部早押し) | 自動差配 |
| 配達距離 | 原則4キロメートル以内 | 最長6キロメートル ~8キロメートル |
| 稼働可能時間 | 9:00~23:00 ※最長7:00~24:00 | 9:00~24:00 ※最長7:00~26:00 |
| 報酬支払い | 月2回 | 週1回 |
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出前館とウーバーイーツ配達員の違いを理解して自分に合った方を選ぶ
同じフードデリバリーサービスでありながら、出前館とウーバーイーツにはさまざまな違いがあります。中でも報酬の仕組み、稼ぎやすさなどは業務委託配達員が気にするポイントではないでしょうか。
本文中で触れた通り、出前館とウーバーイーツの稼ぎやすさは配達エリアによって違いがあります。どちらも副業や兼業は認められているので、両方の配達員に登録して働いてみるのもおすすめです。報酬の仕組みや配達エリアの状況を確認し、高額報酬を狙ってみてはいかがでしょう。
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