フードデリバリーサービスを比較する際のポイントを解説しつつ、おすすめのサービス10社をご紹介します。
自宅にいながらもお店のおいしい食事を楽しめるのがフードデリバリーサービスです。需要の拡大により、多くの業者が魅力的なサービスを提供するようになりました。一方でサービスが増えたことにより、どのサービスを選べばよいのかわからないというケースも増えています。
この記事がお気に入りのフードデリバリーサービスを見つけるためのヒントになれば幸いです。
Table of Contents
フードデリバリーサービスの比較ポイント
フードデリバリーサービスは、運営会社によってサービス内容や利用料金が異なります。何より先に確認したいのは、利用可能エリアと手数料です。いくら魅力的な料理が掲載されていても、希望する場所へ配達してもらえなければ意味がありませんし、手数料が高すぎれば定期的な利用をためらってしまいます。
総合型と専門型
フードデリバリーサービスには、大きくわけて総合型と専門型の2種類があります。
総合型のフードデリバリーサービスの代表例は「Uber Eats」や「出前館」、「menu」です。複数の飲食店と提携し、デリバリー業務を代行しています。
和食や中華、フレンチ、イタリアンなどさまざまなジャンルのメニューを網羅しているので、その日の気分に合わせて好みの料理を選べるのが特徴。食べたいものが決まっていない場合や、いくつかのお店を比較検討しながら決めたい場合に便利です。価格帯や調理時間もマチマチなので、予算と待ち時間を考えながら利用したい店舗を選び、注文する形です。
一方、専門型のフードデリバリーサービスは、特定のお店やチェーン店が提供している出前サービスです。代表例は、ピザーラをはじめとする宅配ピザチェーンや、すかいらーくグループ。メニューのジャンルは数種類に絞られているため、食べたいものがあらかじめ決まっている場合に適しています。比較的配達手数料が安く、大幅な割引が受けられるクーポンやキャンペーンが用意されているのも魅力です。
利用可能エリア
フードデリバリーサービスを比較する際、最初に確認したいのが利用可能エリアです。届けてほしい場所が非対応のエリアだと、ほかがどれだけ優れていたとしても無意味だからです。
東京などの大都市では多くのフードデリバリーサービスを利用できますが、地方では利用できるサービスは限られるので特に注意が必要です。
利用可能エリアは各サービス公式サイトのトップエージや、ヘルプページで確認できます。
アプリやサイトの充実度
アプリやWebサイトの使い勝手や機能の充実度も重要な比較ポイントです。フードデリバリーサービスを長期的に利用するならば、これらの違いがお得さや快適さに大きく関わってくるからです。
アプリやサイトを比較する際には、特に以下のポイントを押さえます。「思っていた料理と違った」「考えていた金額よりも高かった」などのトラブルを防げ、より快適にサービスを利用できます。
- 目的のメニューを探しやすいか
- メニューの画像が鮮明か
- 価格や手数料が明確か
加盟店の多さ
総合型のフードデリバリーサービスを比較する際には、加盟店の数をチェックします。加盟店数が多ければ、選べるメニューの種類も数も多いからです。
加盟店数をチェックする際は、届けてほしい場所に対応している店舗の数を数えるのがポイントです。トップページやヘルプページに記載されている「全国の加盟店数」をそのまま比較しても、サービス規模はわかりますが、自分にとっての実用性を図ることはできません。
手数料
手数料は各フードデリバリーサービスで大きく異なるため、比較ポイントになります。単純に配達距離に応じた手数料がかかるところや、混雑状況、天候によって変動するところなどがあります。
また、最低注文金額が設定されており、注文金額がそれを下回っている場合に埋め合わせの手数料を取るところもあります。
料理自体が安くても、手数料が高額なために最終的な支払金額が高いというケースもあるでしょう。利用する際は手数料も含めた金額をチェックするのがポイントです。
おすすめのフードデリバリー10選
おすすめのフードデリバリーサービス10社をご紹介します。概要と特徴のほか、営業時間と手数料についても記載しました。
ご紹介するサービスは以下のとおりです。
- Uber Eats
- menu
- 出前館
- DiDi Food
- Wolt
- DoorDash
- foodpanda
- Chompy
- anyCarry
- fineDine
Uber Eats
Uber Eats(ウーバーイーツ)は、2015年にアメリカで誕生したフードデリバリーサービスです。日本では2016年の9月に運営を開始しています。
サービスを開始した当初は、東京の渋谷区と港区のみに限定していました。しかしその後、首都圏や関西地方を中心に全国展開を進めています。
Uber Eatsの魅力は店舗数です。2021年5月には10万以上の店舗に対応しており、有名チェーン店などの配達も取り扱っています。選べるメニューが多いため、食べたいものが決まっていないときには便利に利用できるでしょう。
営業時間は9:00~24:00です。ただし地域によっては8:00~翌1:00で営業している場合もあります。営業時間が長いため、昼食や夕食だけではなく、朝食や夜食を食べたいときにも利用できるのも魅力です。
利用する際には配達手数料とサービス料がかかります。配達手数料は利用する店舗によって異なっており、距離ごとの変動制を採用しています。サービス料は小計金額の10%です。例えば小計金額が2,000円の場合には、200円の手数料がかかります。
また、小計金額が700円未満の場合には、150円の手数料がかかります。ドリンクのみを注文する、料理を一品注文する、などの場合には割高に感じるかもしれません。
menu
menu(メニュー)は2020年4月に運営を開始したフードデリバリーサービスです。加盟店数が2021年3月時点で3万5,000店を突破しており、急速なスピードで全国展開しています。
menuの魅力はメニューの見やすさです。フードデリバリーサービスを利用する際には、ほかのユーザーからの評価を見てから選びたいところですが、ライバルのUber Eatsでは店舗の評価はあるもののメニューごとの評価はありません。一方、menuは店舗の評価だけではなく、メニューごとの評価も掲載しているので、初めてのメニュー選びで失敗する可能性が低いです。
またmenuでは、次回以降利用できるクーポンや、友達紹介キャンペーンなど、お得なキャンペーンを定期的に開催しています。
営業時間は地域によって異なり、8:00~24:00、10:00~24:00、10:00~22:00などがあります。一部の地域では24時間営業しており、深夜に食事をしたいときにも便利に利用できるでしょう。
配達手数料は距離によって金額が変わります。1.5km以内は99円で利用できますが、1,000円未満の注文をすると1,000円までの差額分が加算される点に注意が必要です。利用する際は1,000円以上の注文がおすすめです。
出前館
出前館は、夢の街創造委員会株式会社が運営しているフードデリバリーサービスです。2000年から運営を開始しており、2021年7月には全国の加盟店数が8万店を突破しました。
出前館の特徴は、配達サービスの品質が安定していることです。Uber Eatsやmenuは配達員を直雇用せず、業務委託という形で個人と契約を結び配達をおこなっていますが、出前館は業務委託型のほかに直雇用型の配達員も雇っており、配達トラブルが比較的少ないのが魅力です。業務委託型の配達員についても契約前に研修や面談をおこない、スタッフ管理・品質管理が徹底されている印象です。
また出前館ではお得に利用できるクーポンを発行したり、配達手数料の割引キャンペーンなどを積極的に開催しています。
出前館の基本の営業時間は9:00~21:00ですが、店舗が直接配達する場合は9:00~翌2:00となります。店舗によって営業時間が異なるため、利用の際には事前の確認が必要です。なお一部の地域では注文の少ない15:00~17:00に配達をしないところがあるため注意しましょう。
出前館の配達手数料は店舗ごと異なります。店舗によっては最低注文金額が設定されており、金額を上回らなければ注文できません。お店を選ぶ際には事前に最低注文金額をチェックしておくと、最低注文金額に達しなくて注文できないという事態を防げます。
DiDi Food
DiDi Food(ディディ フード)は2020年に日本に上陸した、比較的新しいフードデリバリーサービスです。中国企業の滴滴出行が運営会社で、タクシーの配車サービスでも有名です。
DiDi Foodの特徴は西日本エリアに強いことです。特に福岡市内については、ローソンからのデリバリーも可能で、気軽に利用できます。
営業時間は9:00~24:00で、一部のエリアでは8:00~翌1:00で営業しています。朝の忙しい時間帯や、仕事後の時間帯にも利用できるのは魅力的です。
配達手数料は、配達距離や天候、注文の混雑具合に応じて160~550円くらいの間で変動します。最低注文金額は設定されていないため、他社よりもお得に利用できることも多いです。
Wolt
Wolt(ウォルト)は北欧のフィンランドから上陸したフードデリバリーサービスです。2020年に日本でのサービスを開始しました。2020年12月時点での加盟店数は2万7,000店で、対象エリアも急速に拡大しています。
Woltの特徴は充実したサポート体制です。フードデリバリーサービスの利用では「配達が遅い」「注文したものと違うものが届いた」などのトラブルが多少なりともありますが、Woltでは配達中のトラブルに関して、1分以内に対処法を提案するという方法を採用しています。万が一の事態でも的確な対応を期待できるため、安心して利用できるでしょう。
またWoltのアプリは「今週のオススメ」「先月の高評価店」などの情報を掲載しています。店舗の評価をチェックしながらメニューを選べるところがよいです。
営業時間はエリアと曜日で異なります。例えば札幌エリアの場合、日曜日~木曜日までの営業時間は9:00~23:00、金曜日と土曜日の営業時間は9:00~24:00となっています。東京エリアの営業時間は、9:00~24:00です。
熊本エリアは11:00~22:00と短めの営業時間です。このようにエリアによって変わるため、注文の際には配達エリアと営業時間を一度チェックするとよいでしょう。
Woltの配達手数料は距離によって異なり、1km未満99円、1km以上~2km未満は199円、2以上km~3km未満は299円、3km以上は399円です。3km以上は一律の金額となっており、遠方の加盟店を利用する場合にはお得な料金で届けてもらえます。
DoorDash
DoorDash(ドアダッシュ)は2012年にアメリカで誕生し、現在ではカナダ・オーストラリア・日本も加え7,000以上の都市でサービスを展開しています。上記Waltを買収することが決まっており、買収完了は2022年度上半期が予定されています。
DoorDashの魅力は、お得なクーポンの配布です。初回注文時には友達紹介でもらえる最大3,600円のクーポン、もしくは1回目と2回目の注文が半額になるクーポンの、2種類からひとつを選べます。2回目以降もお得に利用できるキャンペーンが開催されています。
日本でのローンチは2021年6月と後発であり、加盟店の拡大を図っています。配達エリアはまだ狭く、宮城県、埼玉県、岡山県の一部地域にとどまっています。営業時間はエリアによって異なり、例えば仙台エリアでは10:00~24:00ですが、埼玉エリアでは10:00~22:00です。
手数料は、配達手数料・サービス料・少額手数料を合算した金額です。配達手数料は距離や配達員とオーダーのバランスによって変動する仕組みで、一般的には100円~200円。近距離でピーク以外の時間に利用すれば安くなることもあります。
サービス料は注文金額の10%です。例えば注文金額が1,000円の場合には100円、3,000円の場合には300円となります。700円未満の注文については、少額手数料150円がかかります。
foodpanda
foodpanda(フードパンダ)は、ドイツに本社を置くDelivery Heroという会社が運営しているフードデリバリーサービスです。日本をはじめアジアでもサービスを展開しています。
foodpandaの特徴は配達の早さです。配達員の選定にAIを利用するなどして、25分未満の配達率99%を目指しており、配達エリアに関係なく迅速に届けてもらえます。温かい状態で届けてくれるのはうれしいポイントでしょう。営業開始も8:00からと比較的早くから注文できます(終了は24:00)。
またfoodpandaは地域密着型のサービスを展開しており、中小の店舗に力を入れています。店舗の選択肢が多いため、豊富な店舗の中から好みのメニューを選べるのが魅力です。
配達手数料は距離に応じて変動します。1km未満は無料、1.5km未満50円、2km未満100円、2.5km未満150円、3km未満200円、そして3km以上は250円です。1,000円未満の少額注文時は、1,000円までの差額分が加算されます。
Chompy
Chompy(チョンピー)は、株式会社シンというベンチャー企業が立ち上げたフードデリバリーサービスです。サービスを開始した直後は、渋谷駅周辺のみを配達可能エリアにしていました。しかし都内を中心として、徐々にサービスを拡大しています。
Chompyの特徴は、個人経営の飲食店が多く加盟していることです。Uber Eatsや出前館などの大手フードデリバリーサービスでは、大手チェーン店を中心に加盟店舗を増やしていますが、Chompyでは個人経営の飲食店の加盟が多いので、地域で話題となっているカフェや、小規模ながらも味に定評があるレストランなどの配達も可能です。新しいお店を開拓したい方やオリジナリティのあるお店の料理を味わってみたい方におすすめです。
Chompyのもうひとつの特徴は、料理を作っている人の顔が見えることでしょう。フードデリバリーサービスでは店舗のロゴはチェックできるものの、作っている人の顔はチェックできません。Chompyでは店名に加えて、料理人の顔や一言メッセージが掲載されています。おすすめメニューも紹介されており、お店を吟味してから注文できます。
営業時間は10:00~24:00です。配達手数料は店舗によって異なりますが、一般的には無料~500円の間です。
anyCarry
anyCarry(エニキャリ)は、2019年に運用を開始したフードデリバリーサービスです。「街中のものが30分で手に入る社会を作る」ことをコンセプトとしており、料理だけではなく、小物家電や本の配達のサービスも提供しています。
利用可能エリアは2021年10月時点で東京都のみです。将来的にはほかの地域でのサービスの提供も視野に入れているとのことです。
営業時間は11:00~20:00。配達手数料は料理が297円、本が605円です。店舗からの距離や注文時間に関係なく、一律の料金によるサービスを提供しており、遠方からの注文ならお得に利用できるでしょう。
anyCarryの特徴は安全性の高さです。未開封かどうかチェックできるシールが商品パッケージに貼られているので、いつも安心して注文できます。また、商品の追跡も可能です。
fineDine
fineDine(ファインダイン)は、株式会社ライドオンエクスプレスホールディングスが提供するフードデリバリーサービスです。宅配寿司の「銀の皿」を運営しており、宅配寿司で培ったノウハウを活かしたサービスを提供しています。
対応しているエリアは2021年10月時点で東京都と神奈川県の一部のみです。しかし将来的にはエリアの拡大が予定されています。
fineDineの特徴は、できたてに近い状態で料理を届けてくれることです。配達には保冷と保温が可能なバイクを使用しており、冷たいものは冷たい状態で、温かいものは温かい状態で食べられます。
営業時間は11:00~22:00。配達手数料は1飲食店につき380円、または注文金額の15%です。最低注文金額を設定しており、合計金額が1,500円に満たない場合は注文できません。店舗によっては最低注文金額をさらに高く設定しているところもあります。利用の際には事前にチェックしておくとよいでしょう。
特徴を知りデリバリーサービスを賢く活用したい
フードデリバリーサービスの比較ポイントと、おすすめの10サービスをご紹介しました。
少し前まではそれほど多くなかったフードデリバリーサービスも、ここ1~2年で急激に増え、今では選ぶのを迷ってしまうほどになりました。
日本でサービスを開始してから日が浅く、まだエリアが狭いところもありますので、フードデリバリーサービスを選ぶ際は料理を届けてほしい場所への配達に対応しているかどうかを第一に確認するのが重要です。
加盟店数や手数料、その他サービスの充実具合も、それぞれで大きく異なります。ひとつに絞る必要はないので、ここで特徴をチェックし、気になったサービスをいくつか試してみるのもよいでしょう。
なお、フードデリバリーサービス各社は配達員として働きたい人を随時募集しています。一般的なアルバイトのようなシフト制ではなく、スキマ時間を活かして自由に働けるのが魅力です。気になる方はチェックしてみてください。
UberEatsや出前館、menu、Wolt、DiDifoodや
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