ライドシェア 解禁 された理由・地域は?いつから始まる?乗車の仕方・始め方も紹介

ライドシェア 解禁

ライドシェア 解禁 について解説します。一般ドライバーが有償で乗客を乗せるライドシェアが解禁されます。運転するのは、タクシー会社が雇用した運転手です。

新しい移動手段となる可能性がありますが、なぜこの決定が下されたのでしょうか。また、どの地域で始まるのか、実際に乗車する手続きはどのようなものなのか知りたい方も多いのではないでしょうか。

この記事では、これらの疑問にお答えしていきます。ライドシェアが解禁になれば、交通インフラの改善により、より安全で便利な移動が可能になるでしょう。ライドシェアによる、快適で手軽な移動を求める方は、ぜひ参考にしてください。

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ライドシェア 解禁 いつから始まる?

ライドシェア 解禁

ライドシェアは、東京や京都など4都府県の一部地域で、2024年4月1日から解禁されました。ライドシェアとは、自家用車を使い、有償で乗客を送迎するサービスです。海外とは異なり、日本では、ドライバーがタクシー会社に雇用される形式で展開されます。利用者はタクシー配車アプリを通じて、ライドシェア車両を呼び出すことが可能です。

国土交通省が配車アプリのデータを分析し、タクシー不足として認定した地域で始まります。乗車前のアルコールチェックは遠隔でも可能です。運賃はタクシーと同じくキャッシュレスで支払います。しかし、ドライバーの採用や運行区域は限定的で、まだ準備が追いついていません。

参考:国土交通省「ライドシェアとは何か?

ライドシェア 解禁 された 理由は?

ライドシェア 解禁

国土交通省がタクシー配車アプリのデータを分析し、東京、神奈川、愛知、京都の一部地域でタクシーが不足していることを発表しました。これを受けて、政府は地域の「公共の福祉のためやむを得ない場合」と判断し、ライドシェアを導入することを決定しました。

具体的には、東京では最大2,540台、神奈川では940台、愛知では190台、京都では490台のタクシーが足りていません。

この結果は、道路運送法第78条第3号の「公共の福祉のためやむを得ない場合」に当てはまるとされ、ライドシェアの解禁に至りました。政府は一般ドライバーによる有償の運送サービスの申請許可を進め、既にライドシェアが解禁された地域では、タクシー会社の管理下で運営されています。

これにより、地域のタクシー不足を解消し、交通インフラの改善を図ることが期待されます。

参考:国土交通省「ライドシェアとは何か?

ライドシェア 解禁 された地域は?

ライドシェア 解禁

ライドシェアの解禁地域は、タクシー配車アプリのマッチング率や無線配車の状況、関係者へのヒアリングなどをもとに、タクシーが足りていない地域を選定し、客観的な基準で定められます。特に都市部では、朝の通勤時間帯や雨天時、鉄道の運休時、大型イベントの開催時などが対象です。

また観光地では、観光客が多い時期や時間帯が考慮されます。ここでは、ライドシェアが解禁された地域を詳しく見ていきましょう。

東京

東京都では、23区と武蔵野市、三鷹市がライドシェアの解禁地域です。多摩地区は含まれていません。この地域のタクシーは、登録車両数が2万6983台で、2540台足りないといわれています。そんな東京のライドシェアの運行時間は下記の通りです。

  • 平日:7時台~10時台、
  • 金・土曜日:16時台~19時台
  • 土曜日:0時台~4時台
  • 日曜日:10時台~13時台土

これにより、通勤時間や週末の外出時に便利な移動手段が提供されることになるでしょう。ライドシェアは、タクシーと同じか、それよりも低料金で利用できるため、財布にも優しい選択肢です。ただし、地域や時間帯が限定されているため、自由度が低いデメリットもあります。

神奈川県

神奈川県内では、横浜市、川崎市、横須賀市などがライドシェアの解禁地域です。神奈川のライドシェアの運行時間は下記の通りです。

  • 金~日曜日:0時台~5時台
  • 金~日曜日:16時台~19時台

週末の夜間や朝の早い時間帯にも便利な移動手段が提供されることになります。新型コロナウイルスの影響で需要が減少したタクシー業界では、2019年には約29万人いた運転手が、2023年8月時点では約23万人にまで減少してしまいました。

現在はインバウンドの増加もあり、ドライバーや送迎車の需要が拡大しており、タクシーが足りない状況です。この地域のタクシーは、登録車両数が6734台で、約940台足りないといわれています。

愛知県

愛知県内では、名古屋市、瀬戸市、日進市をはじめとする地域がライドシェアの解禁地域です。愛知県のライドシェアの運行時間は下記の通りです。

  • 金曜日:16時台~19時台
  • 土曜日:0時台~3時台

週末の夕方から深夜にかけても交通手段として、ライドシェアが利用できるようになります。名古屋交通圏では、登録車両数が5210台あり、最大不足車両数が190台というデータが示されています。

中部国際空港があり、遠方からの訪問者が公共交通機関を利用する場合、観光地への移動手段を考えることが必要です。これにもとづき、ライドシェアの解禁が行われることとなりました。

京都府

京都府内では、京都市、宇治市、長岡京市などがライドシェアの解禁地域です。京都府へのアクセス手段は多様ですが、タクシーの需要が高まっており、オーバーツーリズムの問題が指摘されています。京都府のライドシェアの運行時間は下記の通りです。

  • 月・水・木曜日:16時台~19時台
  • 火~金曜日:0時台~4時台
  • 金~日曜日:16時台~翌5時台

週末を含む夕方から深夜にかけて、交通手段としてのライドシェアが利用できます。京都市域交通圏では、登録車両数が5574台であり、最大不足車両数が490台というデータが示されています。

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ライドシェア 解禁 の条件

ライドシェア 解禁

2023年12月20日の第3回デジタル行財政改革会議で、日本政府はデジタル行財政改革中間とりまとめを発表しました。そこで、一般ドライバーによるライドシェアを2024年4月から条件付きで解禁する方針を示しました。

どのような状況でライドシェアは解禁されたのでしょうか。その条件について詳しく見ていきましょう。

タクシー会社が事業の一環として行うこと

タクシー会社は地域の自家用車とドライバーを事業の一環として活用することが条件とされています。しかし、これにはさまざまな影響が及びます。

タクシー事業者には、運転者の交通事故や苦情に関する記録保存が求められ、また、タクシー乗降時の接遇や安全性に対する配慮も不可欠です。

さらに、ライドシェアでは乗客の素性が把握できないため、トラブルに備えてドライバーの安全対策も必要になります。このため、ドライバーへの接遇向上や安全装備の導入が必要です。

ライドシェアは地域の交通課題の解決に寄与する一方で、運転者や利用者の安全と利便性を確保するために、タクシー会社はさまざまな条件を満たす必要があります。

タクシーが不足している地域・期間・時間帯に限定すること

ライドシェアは、タクシーの不足が問題となっている地域や時間帯に限定して行われています。具体的な基準はタクシー配車アプリのデータを活用し、マッチング率など客観的な情報をもとに設定されます。

都市部では朝の通勤時間帯や鉄道の運休時などが、観光地では観光客が多い時期や時間帯が考慮されています。地域の移動課題に対処し、タクシーが不足する状況に応じて提供されているのがライドシェアです。

デジタル行財政改革中間とりまとめでは、タクシー乗車の困難さや人口減少によるドライバー不足が指摘され、インバウンドの急増も課題です。このため、地域の自家用車や一般ドライバーの活用によるライドシェアは、移動手段の補完として利用されます。

ドライバーの教育や運行管理・安全確保を行うこと

ライドシェアの解禁に伴い、タクシー会社はドライバーの教育や運行管理、車両整備管理などの安全確保を担います。これにより、ライドシェアの運賃はタクシーと同じ水準と見込まれ、運送責任もタクシー会社が負います。

出発前の点呼や指導監督などの義務があり、安全性面においては現行のタクシーサービスと同様のレベルが維持される見通しです。これは、安全性確保や事故時の補償に関する懸念を踏まえた措置です。

雇用関係については労働条件などを検討し、担い手確保に必要な要素を考慮します。

海外の主流なライドシェアとは異なる

海外では2010年にUberが市場に現れ、急激に市場を拡大してきました。海外での市場規模は、2018年時点で約613億ドル(約7兆円)規模で、2025年には3倍になると予測されています。

海外でライドシェアが爆発的に普及した背景には、タクシードライバーの質の悪さが挙げられます。それに比べて、ライドシェアドライバーは質も良く、タクシーよりも運賃が安いとくれば、利用者がどちらを利用したいと思うかは明白でしょう。

ライドシェアはスマホアプリによるマッチングで配車が決まり、そのマッチングの正確さに加えて、乗車前に行き先や所要時間、料金そしてドライバー情報が表示されるという利便性と安全性が拡大の要因となりました。

ライドシェア 解禁 になることで利用者にはどのようなメリットがある?

ライド シェア 解禁

日本でライドシェアが解禁されると、主に以下の2つのメリットがあります。

  • 一般のタクシーよりも安く利用できる
  • キャッシュレス決済でトラブルリスクが低い

それぞれ詳しく解説します。

一般のタクシーよりも安く利用できる

ライドシェアのメリットとしてまず考えられるのが、一般のタクシーよりも安く利用できることです。

一般的に、ライドシェアは運賃がタクシーの2~3割程度安いといわれており、普段はタクシーを使わない方たちも手軽に利用できるようになるでしょう。

欧米で主流のカープール型の場合、輸送自体は無償でガソリン代と高速代などの実費を割り勘にするスタイルなので、さらに低料金で移動できます。

キャッシュレス決済でトラブルリスクが低い

ライドシェアはマッチングアプリを利用する場合が多く、目的地を登録するとアプリが自動的にルートと運賃を計算してくれ、クレジットカードで前払いをします。そのため、客側から見れば、遠回りをして余分な料金の支払い、いわゆるぼったくりを防止できます

逆にドライバーから見ると、降車時に運賃のやり取りをしなくて済むので、泥酔した客に難癖をつけられたり、暴行されることを防げます。また、現金を持たないので、強盗に遭う可能性も抑えられるでしょう。

このようにアプリによるキャッシュレス決済は、乗客・ドライバー双方にメリットがあります。

ライドシェア 解禁 にはデメリットもある

ライド シェア 解禁

一見いいことづくめのライドシェアですが、やはりデメリットは存在します。

主には以下の3つです。

  • ドライバーの運転技術の担保がない
  • 事故が発生したときの保証はどうなるのか
  • ドライバーによる犯罪の問題

それぞれ詳しく解説します。

ドライバーの運転技術の担保がない

タクシーの運転手の場合、普通自動車第二種免許を所持しています。また、タクシー会社で運転者教育として座学や実技訓練を受けており、これが乗客の安全を担保しているのです。

一方、ライドシェアドライバーは一般のドライバーが運転するため、タクシー運転手のような運転者教育を受けておらず、ドライバーとしての運転技術や知識はタクシードライバーよりも劣る場合がほとんどでしょう。

事故が発生したときの保証はどうなるのか

客を乗せていたときの事故の補償はどうなるのでしょうか?

タクシー運転手の場合、タクシー会社が加入している保険から支払われます。

ライドシェアドライバーの場合はドライバー個人の保険から支払われることになりますが、保険の内容によっては、保険金が支払われない可能性があるでしょう。

ドライバーによる犯罪の問題

海外ではライドシェアドライバーの犯罪も起きており、乗客への暴行、強盗、強盗殺人など、重大な犯罪も発生しているのが現状です。

また、ライドシェアドライバーの飲酒や体調管理もドライバー任せなので、事故が発生する可能性が高まる心配もあります。

海外のライドシェアでは犯罪も発生している

ライド シェア 解禁

上記のように、海外のライドシェアでは犯罪も起こっています。ライドシェアで起こった犯罪を国ごとに見ていきましょう。

【米国】
ロサンゼルス:ライドシェアドライバーが乗客を誘拐し、性的暴行を加えた
ボストン:女性客は運転手に目的地を伝えたが、人目のつかないところで停車し、性的暴行を加えた
カリフォルニア州オレンジ郡:十代の少女がウーバーに乗車中にドライバーによって性的暴行された
【中国】
ディディ事件:2018年5月、中国配車アプリ最大手のディディ社のドライバーが、女性客を殺害した。このドライバーは、ディディ社にアカウント登録をしておらず、父親が登録していたアカウントを不正目的で利用していた

参考:衆議院「世界各国における自家用車ライドシェアをめぐる犯罪行為等に関する質問主意書

日本のライドシェアはタクシー会社が主体!犯罪などの心配はない?

ライド シェア 解禁
現在、日本のライドシェアは、旅客運送業許可を持つタクシー会社が主体です。ライドシェアドライバーはタクシー会社と契約を締結し、タクシー会社に管理・指導されるので、外国のライドシェアドライバーと比べて犯罪の心配が少ないといえます。

ドライバーの管理や指導体制について

日本型ライドシェアでは、ドライバーはタクシー会社と雇用契約を締結し、タクシードライバーと同様にタクシー会社が管理・指導します。タクシードライバーと同様、就任前に座学や実技指導など行っているタクシー会社もありますが、タクシードライバーと比べて時間は短めです。

運行開始前には、ライドシェアドライバーも、自家用車の運転席で点呼とアルコールチェックを行います。

また、自家用車を使用することから、タクシー会社は採用時に車を検査します。車両の点検については、各ドライバーが運行開始時に行わなければならず、定期点検も実施されます。

ドライバーのサービスや質について

海外のライドシェアドライバーは、その素養や質にばらつきが多いのですが、日本の場合、タクシー会社が面接して採用し、乗務開始前に座学と実技指導を行うので、ドライバーの質は比較的担保されています。

しかし、タクシードライバーの中にも運転技術に差があり、接客において人当たりのいいドライバーも不愛想なドライバーもいることは、多くの人が経験しているでしょう。

普通自動車第二種免許が不要で研修時間の短いライドシェアドライバーの場合、タクシードライバーに比べると、サービスや質はばらつきが大きい可能性があります。

ライドシェア 解禁 による注意点・知っておきたいこと

ライド シェア 解禁

海外では女性客が、ライドシェアドライバーに性的暴行される事件が多発しています。

日本でもタクシードライバーによる性的暴行事件がないわけではありませんが、海外に比べるとけた違いに少ないです。しかしライドシェアドライバーの場合、タクシードライバーよりも質のばらつきが大きいため、女性客は盗撮・セクハラ・暴行に気を付けなければなりません。

乗車の際に女性がすべきことは、車のナンバーを覚えることです。ドライバーがアプリに登録する際、車両も同時に登録しているので、確認しましょう。
また、社内のドライバー情報も念のため記憶しておいてください。

現在、女性ドライバーは少数ですが、やがては女性ドライバーを指名できるようになるかもしれません。女性ドライバーを選ぶことができるようになれば、性犯罪は減少していくでしょう。

タクシー事業者以外の ライドシェア 解禁 は2024年6月に議論予定

ライドシェア 解禁

2024年6月には、タクシー事業者以外のライドシェア解禁に関する法令制度が議論される予定です。

この議論では、業務効率化と安全性の維持・向上の両立を図ることが焦点となるでしょう。ライドシェアはドライバー不足の解消に寄与する一方で、ドライバーに働きやすい環境を提供することも重要です。

そのため、制度設計には慎重な議論が求められます。ライドシェアが有効な制度として活用され、運転者と利用者の双方にとってメリットのあるシステムとなることが期待されています。

さらに、政府は自動運転の事業化についても「社会的な規制の整備に加えて、警察を含む関係機関が協力して、全国各地での実地実験を進める枠組みの構築が必要だ」と述べています。

議論が本格化するのはこれからかもしれませんが、旅先でタクシーがつかまらず動けない状況が早く解消されることを望んでいる方は多いのではないでしょうか。

2024年6月に新制度が創設される予定が見送りに

ライド シェア 解禁

2024年6月から、タクシー会社以外の事業者の参加が見送られることになりました。

新規参入を認めるための法整備の議論も、モニタリング調査の取りまとめに特定の期限を設けないことを、岸田首相、河野規制改革担当相、斉藤国土交通相の三者で合意。河野規制改革担当相は推進派、斉藤国土交通相は反対派で、今回の合意は両社の妥協の結果といえそうです。

ただし、現状では旅客運送事業の許可を得ていないものが運賃を収受して人を運ぶことは、運送事業法違反の「白タク」行為そのものであり、全面解禁には早急な法整備が必要になります。

今回、全面解禁は見送りになりましたが、廃止ではないので、今後も国の動向に注目しましょう。

ライドシェアの市場規模とは?

ライド シェア 解禁

海外では、ライドシェアの市場規模は右肩上がりで拡大しています。市場規模は2018年に613億ドル(約7兆円)規模で、2025年には3倍以上に拡大する見込みです。

一方、2024年4月から開始した日本型ライドシェアの場合、営業時間・地域ともに限定的で、一般のドライバーが直接アプリに登録するのではなく、タクシー会社の管理課の下、運行しているのが現状です。

日本でも、海外のライドシェアを利用した経験のある人たちは、日本型ライドシェアに80%以上が賛成しているという調査結果もあります。

また別の調査では、日本型ライドシェアに利用客が求めるものは、1位が料金の安さ、2位がアプリの使い勝手、3位が安全性・安全対策となっています。これら利用客の求めるものに応えることが、日本型ライドシェア拡大のポイントといえそうです。

参考:MM総研「ライドシェアに関する社会受容性調査
ICT総研「2024年 タクシー配車アプリ・ライドシェア利用動向調査

ライドシェア 解禁 まとめ

ライドシェア 解禁

タクシー不足や観光需要の増加を背景に、政府が条件付きで解禁を決定したのがライドシェアです。これにより、利用者はより柔軟な移動手段を得られる一方で、運転者には新たな働き口が生まれることが期待されます。

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