大型 トラック 運転 手 年収 について。この記事では、政府の統計調査をもとに、大型トラック運転手の年収について、年齢・性別・雇用形態・地域などのさまざまな視点から解説していきます。併せて、大型トラック運転手の年収を上げる方法も解説するので、最後までお読みください。
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目次
大型 トラック 運転手 年収 高い？ その仕事内容は？
大型トラック運転手の平均年収は420万円前後です。国税庁の「令和3年分民間給与実態統計調査」によると、日本人の平均年収は約443万円であるため、大型トラック運転手の年収は平均よりも少し高めといえるでしょう。
大型トラック運転手の仕事内容は、荷主が指定した場所で荷物をトラックに積み込み、その荷物を荷主が指定した場所まで運ぶことです。運行方法は、決まった場所で荷物の積み下ろしをするルート配送や、その都度違った場所で積み下ろしをするスポット配送があります。大型の場合、数百キロを泊りがけで運行する、長距離輸送をすることもあります。
運ぶ荷物も、食料品から大きな建築資材までとさまざまです。また、荷物の積み下ろしや仕分けなどの付帯業務を請け負うこともあります。
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大型 トラック 運転 手 年収 の平均は？
ここでは、大型トラック運転手の年収について【男女別】【年代別】【雇用形態別】【地域別】の4つに分けて解説します。
年収は、トラック協会の「2021年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態」の合計月収に12を乗じたものとします。
大型トラック運転手の平均年収
| 車両 | 平均年収 |
|---|---|
| 普通車 | 3,865,200円 |
| 準中型 | 4,041,600円 |
| 中型 | 3,862,200円 |
| 大型 | 4,669,200円 |
| けん引 | 4,950,000円 |
※賞与を含みます
大型トラック運転手の平均年収は4,669,200円で、車両別に見るとけん引に次いで高額であることがわかります。一般的に、トラック運転手の場合、車両が大きくなるほど、年収も高くなる傾向にあります。
大型トラック運転手の年収が高くなる理由は、主に次の3つです。
①長距離輸送が多くなり、残業が発生しやすい
長距離輸送は拘束時間が長いため、必然的に残業が発生しやすくなります。
②歩合給制で歩合が運行距離による場合、長距離輸送では歩合給部分が多くなる
運行距離が長くなれば、それだけ歩合給部分が増えます。
③大型トラックの免許を持っているドライバーが少なく、需要が高いため基本給が高い
大型トラックの免許取得の条件は、①年齢が21歳以上、②運転経験3年以上の2つです。
【男女別】大型トラック運転手の平均年収
| 平均年収 | |
|---|---|
| 男性 | 4,926,000円 |
| 女性 | 4,412,400円 |
| 差額 | 513,600円 |
| 男女合計 | 4,485,000円 |
※賞与を含みます
上記の表から、男女間では月収で約4.2万円、年収で約51万円の差が出ていることがわかります。なぜこれだけの差がつくのでしょうか？
トラック協会の「2021年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態」によると、男性大型トラック運転手の勤続年数は、平均14.07年です。それに対して、女性大型トラック運転手の勤続年数は、平均8.07年と6年もの差があります。勤続年数が長ければ、その間に昇給・昇進などもあり、管理職につく男性も少なくありません。
また、子どもがいる女性ドライバーは、長距離輸送ではなく、近場のルート配送を選ぶことも多いようです。
このような事情で、これだけの差が生じています。
【年代別】大型トラック運転手の平均年収
| 年齢 | 男性 | 女性 | 男女合計 |
|---|---|---|---|
| 20～29歳 | 4,533,600円 | 4,045,200円 | 4,289,400円 |
| 30～39歳 | 4,863,600円 | 4,203,600円 | 4,533,600円 |
| 40～49歳 | 5,072,400円 | 4,148,400円 | 4,610,400円 |
| 50～59歳 | 5,065,200円 | 4,908,000円 | 4,986,600円 |
| 60～64歳 | 4,276,800円 | 3,637,200円 | 3,957,000円 |
| 65歳以上 | 3,901,200円 | データ無し | – |
※賞与を含みます
最も若い世代である20代でも、年収は4,289,400円と同世代の平均年収3,420,000円を約87万円も上回る金額です。
最も年収が高いのは50代であり、20代との年収差は約70万円です。
若いうちから高い収入が得られるのは、①大型トラック運転手が希少であることと、②年功序列の給与体系ではなく、歩合制や能力主義が採用されているからだと考えられます。
60代以上の収入が減少しているのは、60歳で定年を迎え、その後はアルバイトや嘱託として勤務しているからだと考えられるでしょう。
また、男性は40代、女性は50代で最も年収が高くなっています。理由として、①男性は40代で役職に就く人が多いこと、②女性は50代で管理職に就く人が多い、かつ男性より勤続年数が短いことが考えられます。
【雇用形態別】大型トラック運転手の平均年収
| 時給 | 年収 | |
|---|---|---|
| 正社員 | 4,669,200円 | |
| パート・アルバイト | 1,200円 | 2,649,600円※ |
| 派遣社員 | 1,343円 | 2,965,344円※ |
引用：厚生労働省「賃金基本構造統計調査」
※パート・アルバイトと派遣の年収は、1日8時間労働、月23日勤務と仮定し計算しています。
正社員に対して、パート・アルバイトは正社員の約57％、派遣社員は正社員の約64％の年収であることがわかります。
これだけの差が生じる原因は、正社員には賞与や各種手当がありますが、パート・アルバイトや派遣社員にはないことが考えられます。
どこの運送会社も人手不足の現在、人件費が安く済むパート・アルバイトや派遣社員の運転手はありがたい存在といえるでしょう。
しかし、派遣社員を運転手にする場合は注意が必要です。貨物自動車運送事業輸送安全規則3条により、運送会社はトラック運転手を常時選任しなければなりませんが、2カ月以内の短期の派遣は運転手として選任できないため、違法になる可能性があります。
【地域別】大型トラック運転手の平均年収
| 正社員年収 | |
|---|---|
| 北海道・東北 | 3,600,000円 |
| 関東 | 4,370,000円 |
| 北信越部 | 3,800,000円 |
| 東海 | 4,160,000円 |
| 関西 | 4,290,000円 |
| 中国 | 3,830,000円 |
| 四国 | 3,960,000円 |
| 九州・沖縄 | 3,660,000円 |
引用：求人ボックス
大型トラック運転手の年収には、地域によりかなり差があります。最も年収が高いのは関東で、関西、東海と続きます。関東・関西・東海は三大商圏でもあり、物流倉庫や運送会社が多いことも年収が高い要因です。
また、年収には住宅手当などの生活手当が含まれることもあり、生活費の高い三大商圏では年収が高くなるのも必然といえるでしょう。
都道府県別に見ると、1位が神奈川県の454万円、2位が埼玉県の453万円、以下千葉県・栃木県・東京都と関東地方が上位を独占しています。運送会社の数で見ても、神奈川県は2,583社で6位、埼玉県は3,480社で3位、千葉県は2,238社で10位となっています。
大型トラック運転手の年収は、他業種と比較して特に低いわけではありませんが、拘束時間が長く、体力的にもきつい仕事です。
大型トラック運転手の年収が仕事に見合わないとお考えの方は、フードデリバリーや軽貨物といったドライバーへの転職を視野に入れてみてはいかがでしょうか？
| AmazonFlex | Uber Eats | 出前館 | 軽貨物 | トラック | |
|---|---|---|---|---|---|
| 雇用形態 | 個人事業主 | 個人事業主 | 個人事業主 | 様々な雇用形態 | 様々な雇用形態 |
| 登録条件 | ・20歳以上 ・普通運転免許証 ・スマートフォン所持 | ・18歳以上 ・スマートフォン所持 ・配達車両 | ・18歳以上 ・スマートフォン所持 ※高校生不可 | ・普通自動車免許 | ・中型/大型自動車 運転免許 |
| 報酬体系 | 1ブロック（2〜8時間）固定報酬 | 一回あたりの配送料 | 一回あたりの配送料 | 時給・月給など | 時給・月給など |
| 時給目安 | 平均時給1,500~2,000円 | 平均時給1,500~2,000円 | 平均時給1,500~2,000円 | 勤務先による | 勤務先による |
| 給与支払い | 週払い | 週払い | 月に２回支払い | 日払い、月払い等 | 日払い、月払い等 |
| 勤務時間 | 2〜8時間 | 縛りなし | 縛りなし | 勤務先による | 勤務先による |
| 始め方 | WEB登録のみ | WEB登録のみ | WEB登録のみ | 勤務先による | 勤務先による |
| 応募はこちら | 応募はこちら | 提携メディア-応募停止中 | 応募はこちら | 応募はこちら |
大型トラック運転手（ドライバー）の賞与
| 会社の規模 | 年間賞与額 |
|---|---|
| 10～99人 | 292,300円 |
| 100～999人 | 388,800円 |
| 1,000人以上 | 715,900円 |
| 平均 | 465,700円 |
大型トラック運転手の平均賞与は約47万円です。一般的な会社員の平均賞与が60万円〜75万円であることを考えると、かなり低い額といえます。
しかし、中小零細の運送会社では賞与のないところも多く、出ても寸志程度の金額である場合が少なくありません。特に長距離輸送の大型トラック運転手は、給与体系が歩合制であることが多く、給与自体が高いため賞与が出ない会社もあります。
大型トラック運転手の賞与は、上記の表の通り勤務している会社の規模により大きく変わります。多くの賞与をもらいたい場合、規模の大きな運送会社に転職するのも選択肢のひとつといえるでしょう。
大型トラックの賞与が仕事に見合わないとお考えの方は、思い切って転職するのも1つの方法です。転職をお考えの方は、以下のサイトを参考にしてみてください。
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または、軽貨物など、フレキシブルに働きながら高収入も目指しやすい仕事を選ぶのも1つの選択肢です。
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大型 トラック 運転 手 年収 アップのための方法
ここでは、大型トラック運転手が年収をアップさせるための方法を2つ紹介します。
資格を取得する
運送業で手当が出やすい資格には以下のものがあります。
①フォークリフト運転技能免許
荷物がパレットに乗っている場合、フォークリフトでトラックに積み込みをすることがあります。そのときに、フォークリフト免許を持っていれば、運転手が自分で荷物の積み込みができます。フォークリフト運転技能免許を取得するには、所定の機関で4日程度の講習を受け、最後に効果測定を行い、合格する必要があります。
②玉掛け
クレーンのフックに荷物を付けたり外したりする作業を、玉掛けといいます。免許を取得するには、所定の機関で技能講習を受ける必要があります。
③運行管理者
運行管理者は国家資格であり、運行の安全を管理することなどが主な仕事です。運行管理者になるには、所定の機関で基礎講習を受けたのち、2月と8月に行われる試験に合格する必要があります。
転職・独立する
年収を上げる手っ取り早い方法は、現在よりも年収の高い他の運送会社に転職することです。
現在、運転手の有効求人倍率は1.8倍前後で、2社で1人のドライバーを取り合う状態の売り手市場です。
転職に興味のある方は、以下のサイトを参考にしてみてください。
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業績が好調の通販事業関連の運送会社に転職するのもおすすめです。例えば、Amazon flexや、個人事業主として軽貨物事業を立ち上げることが考えられます。両者とも、工夫次第では大型トラック運転手より稼げる場合もあります。
Amazon Flexや軽貨物事業に興味のある方は、以下のサイトを参考にしてみてください。
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独立して自分で運送会社を立ち上げるという方法もあります。しかし、最低でも営業所・休憩所・車庫・車5台、そしておよそ1,500万円〜2,000万円の資金が必要です。確かに、運送会社の経営者になれば給与はアップしますが、ハードルが高いのが現実です。
大型 トラック 運転 手 年収 まとめ
大型トラック運転手の年収や賞与は、年齢・性別・地域・会社の規模などによって大きく異なっています。大型トラック運転手は、運転手の中では給与が高めですが、長距離輸送が多く拘束時間が長いなど、仕事がきつい面もあります。
大型トラック運転手の仕事がきつい場合は、他の運送業への転職を考えてみてはいかがでしょうか？通販の好況によって仕事の多いAmazon Flexや軽貨物は、工夫次第で大型トラック運転手以上の収入を得ることも可能です。
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