Amazon Flexの概要や仕組み、報酬や登録方法などを解説します。
Amazon Flex(アマゾンフレックス)は業務委託の個人ドライバーがAmazonの荷物を運ぶプログラムです。大手通販会社Amazonから直接依頼を受けるため報酬は高めに設定されており、自由な時間・場所で働けるなどさまざまなメリットがあります。ただし、報酬の仕組みや募集エリアなど登録する前に確認しておきたいポイントもいくつかあります。Amazon Flexの登録を考えている方は事前に確認しておきましょう。
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Amazon Flexは配送を個人事業主に業務委託する仕組み
Amazon Flex(アマゾンフレックス)は個人事業主がAmazonと業務委託契約を締結して荷物を運ぶ仕組みです。日本国内では2018年冬よりテスト運用が開始されており、2019年4月に正式にサービスが開始されました。
Amazon Flexが開始される以前は、Amazonの荷物の配達は大手宅配業者であるヤマト運輸や佐川急便が請け負っていました。しかし、運送業界の人手不足や値上げなどが重なったことから、リスク回避を主目的としてAmazon Flexが本格導入されたようです。ちなみに本国アメリカでは2015年からAmazon Flexがスタートしています。日本国内でのAmazonの需要を考慮すると、Amazon Flexが導入されるのは自然な流れだったといえるでしょう。
スマートフォンを利用したシンプルな仕事内容
Amazon Flexではスマートフォンのアプリを利用して配達を管理します。配達の基本的な流れは下記の通りです。
- 指定された待機場所に向かう
- 配送ステーションや店舗で商品を集荷する
- 配達先に荷物を届ける
- 配達できなかった商品や備品を返却する
各ステップで操作をするとアプリ画面が切り替わる仕組みとなっており、指示に従って商品のバーコード読み取りや配達出発の通知、配達完了などを管理します。Amazon Flexは個人事業主として働くため、基本的にAmazon側から配達の指導などを受けることはありません。業務委託契約の配達経験がある場合でも、スムーズに働くにはある程度慣れが必要でしょう。しかし配達員が使うアプリは各種指示やサポートなど幅広い機能が搭載されているため、業務委託契約が初めての方でも安心して取り組めるようになっています。
配達を事前予約するので時間の都合がつきやすい
Amazon Flexでは事前に配達員として活動するブロック(稼働時間帯)を予約するシステムが採用されています。居住地域の配達ブロックを検索し、報酬と配達時間に納得するものが見つかったら予約をするという仕組みです。都合がつかない場合は予約キャンセルも可能で、ブロックは2時間~3時間など短い時間から選ぶこともできます。会社員やアルバイトと比較すると、時間の都合はつきやすいのではないでしょうか。
また、個人事業主として働くため専業はもちろん、副業として働けるのもAmazon Flexの魅力の1つです。ブロックの予約や配達などに慣れれば、継続的に安定した収入をえることも不可能ではないでしょう。
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Amazon Flexの月額は最大39万円~44万円
公式ホームページによると、Amazon Flexは月額最大で39万円~44万円の報酬をえることも可能と紹介されています。あくまで最大なので常にこの金額を稼げるわけではありませんが、業務委託契約の配達員としては十分な報酬が提示されているといえます。
Amazonが個人に対して直接業務を依頼するため、余計な仲介手数料などが差し引かれないのも報酬が高額となる理由となっています。なお報酬は指定した銀行口座に週1回のペースで支払われます。配達業務が完了した後はアプリから1日の報酬を確認できるため、配達のスケジュールも立てやすいでしょう。
首都圏では高額報酬も狙いやすい
Amazon Flexのサービスが開始された東京都などは配達料も多く、報酬額が高くなりやすいのが魅力です。公式ホームページでは関東エリアの月額報酬として下記のような例が紹介されています。
【ケース2】1日2ブロック(1ブロック4時間程度)×22日稼働=税込358,512円(税込1日16,296円)
【ケース3】1日1ブロック(4時間程度)×22日稼働=税込179,256円(税込1日8,148円)
それぞれ働く時間は異なりますが、紹介されているケースを時給換算すると2,000円以上と高額です。関東エリアはAmazon Flexの商品を集荷するステーションも多いため、居住地域を問わず働きやすい環境が整っています。
Amazon Flexの募集エリアはまだ広くはない
2022年8月時点で、Amazon Flexは関東エリアを中心として配達員の募集をしています。募集は首都圏が中心で、定員もあるため応募すれば必ず働けるわけではありません。ただし居中地域は問われないので、配達エリア内に入ればAmazon Flexで働くことができます。
東京都(4) | 大田区、江東区、府中市、町田市 |
神奈川県(2) | 横浜市、川崎市 |
埼玉県(1) | 戸田市 |
千葉県(4) | 船橋市、成田市、市原市、柏市 |
静岡県(6) | 浜松市、磐田市、焼津市、静岡市、清水区、富士市 |
青森県(2) | 八戸市、青森市 |
宮城県(1) | 仙台市 |
岩手県(1) | 盛岡市 |
秋田県(1) | 秋田市 |
長野県(1) | 塩尻市 |
徳島県(1) | 徳島市 |
香川県(1) | 高松市 |
高知県(1) | 高知市 |
愛知県(7) | 名古屋市、岡崎市、東海市、小牧市、みよし市、半田市、東海市 |
大阪府(3) | 大阪市、枚方市、堺市 |
兵庫県(1) | 尼崎市 |
広島県(1) | 広島市 |
福岡県(1) | 北九州市 |
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Amazon Flexは面接なしでWeb登録可能
Amazon Flexに登録するために面接などを受ける必要はありません。必要な手続きはすべてWebからおこなえるようになっており、条件さえ満たせばすぐに配達員に登録して働き始めることが可能です。働き始めるまでの時間が簡素化されているのは、Amazon Flexの大きなメリットだといえます。
一方で、大手企業Amazonの荷物を取り扱うためか登録するための条件はやや厳しめです。使用できる車両も限定されており、保険の加入なども必要となるため登録をする前に条件を確認しておくことが必要でしょう。
20歳以上で黒ナンバーを取得した方が登録できる
Amazon Flexに登録するためには主に下記3つの条件を満たす必要があります。
- 満20歳以上である
- 軽貨物自動車(黒ナンバー)を所持している
- 必要な保険に加入している(任意保険:対人1億円以上・対人無制限)
特に注意したいのは、配達に使用する車両が軽貨物自動車(黒ナンバー)に限定されている点ではないでしょうか。車両はリースやレンタルも可能ですが、事前に軽貨物自動車運送事業の届出をして黒ナンバーを取得する必要があります。また、Amazon Flexで働くためには自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)と任意保険の加入が必須です。ある程度初期投資は必要となりますが、万が一の事故などに備えて必要な保険に加入しておくことは重要です。なお一部エリアでは時期によって電動自転車での配達員も募集されており、2022年8月29日からは一般自転車の登録も可能となる予定です。
書類アップロード後通常1~3営業日で結果が出る
Amazon Flexへの登録は配達用の専用アプリを利用します。登録の基本的な流れは下記の通りです。
- 公式サイトから専用アプリをダウンロード
- 注意事項・規約などを確認する
- 必要書類を写真でアップロード
- バックグラウンドチェック(身元調査)の実施
- 登録完了後、配達希望エリアを選択してオファー受諾
運転免許証や車検証、任意保険証などの必要書類は写真でアップロードできるため手軽です。書類のアップロードが完了し、口座情報の入力や説明動画の視聴が終わるとAmazonによるバックグラウンドチェックが実施されます。特に問題がなければ通常1~3営業日程度で登録を完了させることが可能です。ただし、バックグラウンドチェックの結果が出るまで2週間~3週間かかることもあるとされています。
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Amazon Flexに登録する前に確認しておきたいポイント
Amazon Flexは気軽に登録でき、働く時間や場所を自由に選べるなどさまざまなメリットがあります。報酬は高めに設定されているため、アルバイトとして働くよりも収入をえられるのも魅力です。
一方で仕事の予約や報酬制度などが独自のシステムとなっているため、登録しても想定より稼げない可能性もあるといえます。最後にAmazon Flexに登録する前に確認しておきたいポイントをご紹介します。
エリアによって報酬や最低稼働時間が異なる
Amazon Flexは募集エリアによって報酬や最低稼働時間などが異なっています。報酬は見込み時間や稼働によって決められており、エリア・ステーションごとでも変更します。需要の高い関東エリアなどは報酬が高額となりやすい一方、地方などは同じ稼働時間であっても単価が少し低くなります。
また、エリアによっては2時間~3時間程度のブロックもありますが、基本的には1ブロック4時間~8時間単位が目安とされています。例えば公式ホームページによると、関東エリアのブロックは1日4時間程度からが目安となります。エリアによっては時間の都合が付きにくいこともあるため、稼ぎたいなら本業の方が有利かもしれません。
ブロックごとに配達件数が決められている
Amazon Flexではブロックごとに配達件数が決められており、配達員の意志で選ぶことはできません。配達件数が一定しないことは、公式ホームページの「よくある質問」でも紹介されています。
- 時期、配達エリアなどの状況により、距離や荷物量は調整されるため、一律に個数が決まっているわけではありません。「引用:Amazon Flexに関するよくある質問」
たとえば12月などの繁忙期は荷物の量が多くなりやすく、ブロックによっては体力勝負の配達となることもあります。一方で状況によっては極端にブロックが少なくなることもあるため、エリアによっては働きたいだけ働くのが難しいかもしれません。
都合に合ったオファーが取れない可能性がある
Amazon Flexの業務委託配達員は最大7日後までのオファーを確認することができます。1週間ごとにブロックの予約を確保できるため、配達のモチベーションを維持しやすいのも魅力です。しかし、都合に合ったブロックが先に埋まってしまう可能性もありますし、時期によってはオファーの数が少なくなってしまいます。
一方で、Amazon Flexには30日後までオファーを確認できる優先オファー(アーリーアクセス)という制度も用意されています。優先オファーの明確な基準は公表されていませんが、配送品質や業務態度、オファーの受諾数などを関わっているとされています。より稼ぎたいと考えているなら、優先オファーを意識して働くのがおすすめです。
燃料費などの経費はすべて自分で負担する
Amazon Flexの業務委託配達員は個人事業主となるため、配達に関する費用はすべて自分で負担する必要があります。例えば軽貨物自動車の燃料費はもちろん、配達中にかかった駐車料金や通行料金なども全額自己負担となります。
報酬は、配達に関する費用を自己負担するという前提で少し高めに設定されています。報酬=収入とはならないため、事前にどの程度経費がかかるとシミュレーションしておくとよいでしょう。報酬や経費の情報は確定申告の際にも必要となりますので、領収書を保管しておくとともに帳簿などで記録することをおすすめします。
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Amazon Flexは配達時間が決められているので時間に余裕がある方が稼ぎやすい
Amazon Flexはエリアごとに配達時間や配達件数が事前に決められています。最低稼働時間も設けられているため、副業として働くより専業の方が報酬を稼ぎやすいのではないでしょうか。
ただし、個人事業主となるため時間の都合はつきやすく、副業として働きやすい環境が整っています。報酬は高めに設定されているので、配達に慣れれば安定した収入を確保できるのも魅力です。Amazon Flexに登録する前に報酬や配達の仕組みを事前に確認し、どの程度の収入を確保できるかシミュレーションするのがおすすめです。
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