高校生が配達パートナーに登録する方法や必要なもの、配達員になるメリットや注意点を紐解いていきます。
若者を中心に愛好家が多く、今や飲食業界の革命企業に躍り出た「ウーバーイーツ」。著名人を起用した話題性たっぷりのCMなど、豪華な戦略をおこなう「勝ち組フードデリバリー」として認知されています。そんなウーバーイーツで働くことを夢見る学生の方は多く、若年配達パートナーが激増しているのも世情の1つです。
目次
ウーバーイーツ配達パートナーの登録資格
はじめに、配達パートナーになるために満たしておくべき要件を明らかにします。登録資格はウーバーイーツの利用規約に記載されており、それによれば高校生でも配達パートナーになって配達業務をおこなうことが可能です。
ウーバーイーツの利用規約を知っておこう
ウーバーイーツの諸条件に関する利用規約には、以下の文章が明記されています。
「ユーザーアカウント」について
貴殿はアカウントを取得するために、少なくとも18歳又は貴殿の法域における成人年齢（18歳と異なる場合）に達していなければなりません。（訳文ママ）
「ユーザー要件及び行為」について
本サービスは、18歳未満の者により利用されることはできません。貴殿は第三者に本アカウントの使用権を与えてはならず、貴殿は、貴殿が同伴する場合を除き、18歳未満の者に本サービスにより利用可能となる運送又はデリバリー等サービスを本第三者の提供業者又はマーチャントとしてのUber(該当する場合)から受けることを許可してはなりません。（訳文ママ）
ウーバーイーツの登録資格は18歳以上であり、注文者・配達員を問わず、18歳未満はアカウントの作成を制限されています。
高校生でも配達パートナーになれる？
結論からいうと、一部の高校生が配達パートナーの業務に就くことができます。
ウーバーイーツでは、18歳未満の方を「子供」と明示しており、仮に注文者としてアカウントを使用する場合は保護者の承諾が必要となります。ウーバーイーツの利用は、保護者の監督下でのみ承認するスタンスです。
一方、18歳以上であれば就業資格が与えられ、配達パートナーとしての登録も可能になります。年齢的な制約は唯一、満18歳となる誕生日を迎えていること。逆に年齢の上限はなく、18歳以上の男女であれば基本、誰でも配達業務を始めることができます。
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ウーバーイーツの仕事が高校生に人気の理由
若年層が次々と配達パートナーに参入している背景には、ウーバーイーツ独自のメリットがあります。本項は、なかでも高校生ドライバーが急増している理由についてフォーカスしました。
理由①：アルバイトの不自由さからの解放
スマートフォン（スマホ）やネット世代の高校生は、デジタルネイティブならではの利便性・効率性を重視する若者たちです。アルバイト特有のシフトによる時間的な制約や、人間関係をわずらわしく感じる人が少なくありません。
一方ウーバーイーツは、登録にあたって履歴書や面接などの採用フローが不要であり、髪型・服装の規定もなし。労働時間や仕事量、働き方を柔軟に選ぶことができるため、ライフワークバランスの向上に役立てられます。
ワークスタイルを自ら選択することは、人生の舵取り役は自分自身であり、何を大切とするのかを確認することにも繋がるでしょう。
理由②：「週払い制」で報酬をゲットできる
ウーバーイーツの報酬システムは、高校生の金銭事情を底上げしてくれる「週払い制」です。部活やイベントなどで急な出費があった場合もスピーディーな対応が可能であり、自由な高校生活を謳歌することができます。
配達パートナーの報酬を時給換算すると、大都市エリアで1,500円程度、地方都市でも1,000円以上です。仮に土日のみをフルタイムで稼働した場合、月収にして6万円～9万円を得ることができます。
週末はインセンティブ（追加報酬）が跳ね上がるため、土日分だけでも十分な報酬が毎週振り込まれるのは大きな利点です。
理由③：早くから副業＆ビジネス思考を養える
ウーバーイーツの配達パートナーは、アルバイトではなく個人事業者であり、ビジネスの一形態です。配達パートナーに求められるスキルは、起業家と同じように多岐に渡ります。
- マーケティング能力
- 情報収集力
- 営業力
- 仕事の効率化
- 課題解決力
- マネジメント力
- 経理、会計管理 など
2019年の「働き方改革法」施行によって副業が推進され、競業から協調へとワークスタイルの方針転換が始まっています。早くから副業に慣れ親しんでおくことは、新たなスキル開発に繋がり、のちの就活や起業の際にも役立てられるでしょう。
ウーバーイーツは完全歩合制・成果主義を採っているため、業務効率を高めるための工夫が自然と身についていきます。どの世代にも「挑戦の場」を与えてくれるウーバーイーツは、まさに自己を発展させる企業と捉えることができます。
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理由④：健康志向＆筋トレブームから
配達パートナーの仕事は肉体労働ですが、デスクワークに孕む運動不足の問題を根本から解消します。
特に、日中の配達業務は陽の光をたっぷり浴びるため、自律神経が安定して学業が捗るなどのメリットも。生活習慣病を避ける予防医学の観点からも優れており、体力や気力向上などのプラスの効果を及ぼします。
また何より、「仕事×運動」の相乗効果から、スポーツジムに通わずとも生活の質が高まるのが嬉しいところ。ダイエットや筋トレを日課としている方にとっては、何拍子も揃った理想の働き方となります。
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【高校生編】配達パートナーになる方法
続いては、高校生がウーバーイーツに登録する流れや配達業務の始め方を追っていきます。1つずつステップをクリアし、準備万端にドライバーデビューを果たしましょう。
高校生が働くために必要な書類
配達パートナーが満たすべき要件は、「アカウント登録」と「必要書類を提出すること」の2点です。そのうち、提出が求められる書類を、使用する車両ごとに挙げていきます。
| 自転車を希望する方 |
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| 原動機付自転車を希望する方 |
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| 軽自動車やバイクを希望する方（125cc超） |
|
注意点としては、顔写真付きの身分証明書に高校生の学生証は受理されません。大学生であれば「学生証+健康保険証」のセットを提出できますが、高校生は一般の方と同等の書類が必要です。
なお、プロフィール写真はアプリ内で公開されるため、身だしなみや清潔感、鮮明さに気を配るようにしましょう。
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配達に必要なもの＆便利な道具
高校生が配達業務をおこなうにあたって、準備しておくべきものをリストアップしました。
| 配達用の車両（徒歩も可） |
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| 配達に必要なもの |
|
| 配達に便利なグッズ |
|
「配達に必要なもの」のうち、配達バッグはウーバーイーツ製（通称ウバッグ）に限らず、他社のデリバリーバッグも併用できます。保温・保冷機能が備わっており、かつ大容量のものであれば規約違反になりません。
働く際の心構え＆マナー
配達パートナーは、ウーバーイーツという巨大プラットフォームの構成員でありながら、両者に雇用関係はありません。それゆえに業務フローやマニュアルが用意されておらず、クレーム対応などもある程度含めて、自己責任の世界です。安全第一に、収益を上げるためのさまざまなアンテナを張る必要があることを心得ておきましょう。
配達業務をゲーム感覚で面白がる人も少なくありませんが、ストッパーがいないため学生の本分を超えて働きすぎるのもよくありません。一定の社会常識を踏まえ、自己管理力やスキルを磨く姿勢でいるのが、配達員としてのマナーでもあります。
ウーバーイーツの登録ステップ
従来、ウーバーイーツで働くためには、オンライン登録に加えて「パートナーセンター」での手続きを踏む必要がありました。現在は、新型コロナウイルスの影響からスマホ1つで完結するうえに、登録までの所要時間は約10～15分です。
高校生が、配達パートナーとして登録する手順は以下の通り。
- ウーバーイーツの公式サイトにアクセスする
- アカウントを作成する
- 必要書類をアップロードする
- 銀行口座を登録する
- ドライバーアプリをインストールする
- 交通ルールクイズに回答する
- アカウントが有効化される（最短3日～1週間程度）
最終的に、アカウントの作成が完了した旨のメールが届いたら、アプリ内の「出発」ボタンをONにするだけでスタンバイが可能になります。
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ウーバーイーツで高校生が働く際の注意点
高校生が晴れて配達パートナーになった場合に、注意すべきポイントを以下にまとめました。
深夜時間帯の配達は禁止
ウーバーイーツの営業（サービス提供）時間は、一般的に午前9時～深夜24時です。東京や大阪などの大都市圏では、深夜25時（午前1時）までのエリアもありますが、高校生は深夜業務が禁止されているため要注意。22時以降の配達は青少年育成条例に反することになり、満18歳を迎えても翌3月31日までの期間は補導の対象となります。
週末や単身世帯の多いエリアでは深夜のデリバリー需要が高まりますが、学校側に補導通達をされるデメリットの方が計り知れません。帰宅時間も含めて21時頃には切り上げ、翌日の学業に疲れを残さないようにしましょう。
交通ルール厳守により事故防止を
ウーバーイーツが、配達パートナーに提供しているサポートプログラム（保険/補償制度）は2種類です。
- 対人・対物賠償責任保険
- 配達パートナーへの傷害補償制度
これらは、ウーバーイーツと配達パートナーが業務契約を結んだ時点で効力を発揮します。
しかしながら、当プログラムが適用されるのは「配達中」のみと限定的。配達中とは、「配達リクエストを受けた時点から配達が完了するまでの間」と定義されており、補償内容を十全に果たすものとはいえません。
高校生は相対的に、道路交通法への馴染みが薄いため、いっそう安全走行を心がける必要があります。ウーバーイーツでは、条件をクリアするごとに追加報酬を得られるシステムが、運転に悪影響を及ぼしている可能性を否めません。交通事故による最大の損失は、言うに及ばず身体的・精神的な負担ですが、アカウント停止や解除措置になることもありえます。
学校にバレる？校則の禁止事項に触れるときは
ウーバーイーツの仕事が許容されるか違反となるかは、学校側の裁量によって異なります。
そもそも、日本国憲法第27条第1項に「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ」という記載があります。よって、アルバイトを禁止する校則は、学校側の裁量権（独自の考えによって判断する権限）において決められたものです。
ちなみに、高校生が配達パートナーになったとしても、自ら公言したり配達中のトラブルが通告されたりしない限りは、学校にほとんどバレません。万が一にも校内で問題になった場合は、校則の禁止事項に該当しないことを理由に言い逃れするのも1つの手です。
配達パートナーはアルバイトではなく個人の委託事業になるため、学校の裁量権を超え、憲法の労働権に守られるとの解釈が成り立ちます。
扶養対象から外れたくない場合は
扶養とは「子供などを助け養うこと」で、扶養控除は「納税者（親族）の税金負担を軽減するための制度」を指します。扶養控除を継続して利用したい場合は、被扶養者である高校生の合計所得を1年間で48万円以下に抑える必要があります。もしも高校生がウーバーイーツでたくさん稼いで扶養対象外になると、親族の納税金額が増えてしまうためです。
また仮に、高校生の年間収入が130万円以上になると、社会保険の扶養からも外れることになります。そうなると高校生自身が国民健康保険に加入して保険料を支払うことになるため、ウーバーイーツに登録する以前にご両親と相談しておきましょう。
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ウーバーイーツが高校生活に潤いを与えてくれる
配達パートナーの登録条件は満18歳以上であり、そこには一部の高校生も含まれます。配達パートナーの年齢層は20～30代が中心ですが、高校生ドライバーにとっても社会勉強を兼ねた自主的な就業体験の場となるでしょう。
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